看護師

  • ブックマークサービスに追加»
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに追加
  • livedoorクリップへ追加
  • Googleブックマークへ追加
  • niftyクリップへ追加
  • fc2ブックマークへ追加

医療行為担う「特定看護師」法制化へ 課題は研修の充実

一部メディアの報道によると、厚生労働省は3月末、原則医師にしか認められていない医療行為の一部を担う「特定看護師」の制度化を目指す方針を決めました。医師の包括的な指示があれば、候補に挙がる29項目の診療ができるようになり、モデル事業として先行導入した医療現場からは「忙しい医師の負担が減った」「説明が丁寧」など評判は上々だということですが、この制度の法制化に向けた議論が本格化する中、研修の充実などが課題となりそうです。

特定看護師とは、医師の包括的な指示があれば患者の病態を自分で見極めて判断し一部の医療行為ができる看護師です。現在の看護師業務は、保健師助産師看護師法が規定する「診療の補助」に位置付けられているため、医師の具体的な指示に従って注射やたん吸引などをするにとどまっています。ただ「診療の補助」の行為は明確ではなく、慣習的に業務が行われているのが実情ですが、特定看護師は「診療の補助」にあたる行為の一部を具体的に挙げ、従来よりも医師の関与が少ない形で医療行為が認められます。

特定看護師に認められる医療行為の候補例として挙げられているもの。
処置として
・呼吸しやすくするために気管に通した管の交換
・口や鼻から胃腸につなぐチューブの挿管と抜管
・床ずれで壊死(えし)した細胞組織の切除や洗浄
・一時的に入れた心臓のペースメーカーの操作と取り除き
・脱水状態の判断と点滴
・胃瘻(いろう)などのチューブの交換
薬剤の投与として
・血圧を下げる薬の投与量の調整
・利尿剤の投与量の調整
・抗けいれん剤投与
・抗精神病薬や抗不安薬の投与

これらは、本来は医師にしか認められていない「医療行為」ですが、厚労省の検討会が2010年3月、看護師に一部の医療行為を認める「特定看護師」の導入を提言したのを機に、「特定看護師」のモデル事業がスタートし、国際医療福祉大学三田病院(東京・港)、大阪府立中河内救命救急センター(大阪府東大阪市)、愛知医科大学病院(愛知県長久手市)、飯塚病院(福岡県飯塚市)など全国49施設で実施され、これまでに約190人の「特定看護師」が誕生しています。

日本看護協会(東京・渋谷)の坂本すが会長(63)は「忙しい医師に代わり、治療方針などを患者にきめ細かく説明することが期待される」と指摘し、「患者の治療に対する理解が深まり、患者にも安心してもらえるメリットがある」と「特定看護師」法制化を歓迎しています。深刻化する医師不足を補うための対策として「特定看護師」の果たすべき役割への期待は高く、その人材育成には早くも熱い視線が注がれています。

東京医療保健大学大学院(東京・目黒)では10年4月から、「特定看護師」の養成コースを開設し、一学年20人の看護師が2年間コースで基礎の医学知識や理論を学んでいますが、人の皮膚に近いと言われる豚や鳥の皮膚を使い壊死(えし)した床ずれの部分の除去などを体験し、また、実際に医師を呼んで行う「シミュレーション演習」では患者の診察や症状悪化など様々なケースを想定して瞬時の判断力を養います。 

厚生労働省によると、看護師は2011年100万人に上り、准看護師を含めれば140万人に達する予定ですが、今後、高齢化に伴って患者の増加や症状の多様化が予想されることから、看護師の需要はますます高まっています。厚労省では15年に約150万人の看護師が必要であるとしていますが、現状では約1万4900人の看護師不足を試算しており、また、25年には約20万人が不足すると推計しています。このことから、看護師の専門知識や技術の向上だけではなく、離職防止など必要な人材確保の対策も求められることになりそうです。

スポンサード リンク
?看護師コンテンツ一覧
[↑]ページの先頭へ

運営者・お問い合わせ  プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.