看護師

  • ブックマークサービスに追加»
  • はてなブックマークに追加
  • Yahoo!ブックマークに追加
  • livedoorクリップへ追加
  • Googleブックマークへ追加
  • niftyクリップへ追加
  • fc2ブックマークへ追加

ほぼ全部位のがん治療を可能に 兵庫県立粒子線医療センターで施設改修

一部メディアの報道によると、兵庫県立粒子線医療センター(たつの市)は、がん治療で照射する放射線のうち粒子線の一種「炭素イオン線」の出力を向上させ、11月をめどに体のほぼ全部位への治療ができるようにするとしています。

従来は出力不足で「炭素イオン線」の粒子ビームが届かない部位があり、別の粒子線「陽子線」で治療を代替してきましたが、「炭素イオン線」は「陽子線」より効果が高い場合があるといわれ、出力の向上で体内の深部にある前立腺がんなどへの照射が可能になります。

粒子線治療は、ピンポイントで照射してがん細胞を破壊する治療法で、従来の放射線治療より効果が高く、副作用も少ないとされています。この粒子線のうち「炭素イオン線」は「陽子線」と比べて粒子が重いため照射方向は限定される一方、より効率的にがん細胞を死滅させる場合があるといわれています。

放射線の1つである粒子線は高エネルギー粒子の流れで、ここで言う粒子とは原子を構成している電子や原子核のことを指し、高エネルギー電子の流れは他の粒子線と区別され、電子線と呼ばれます。

高エネルギー原子核の流れは単に粒子線と呼ばれますが、粒子線には原子の種類分だけの種類があり、原子核のうちで最も軽いものは水素であり、次に、ヘリウム、リチウム、炭素、ネオン、シリコン、アルゴンと続きます。現在、治療に用いられている原子核は、水素原子核と炭素原子核です。

かつて、ヘリウムやネオン原子核が治療に使われたこともありました。水素原子核は原子核の構成要素である陽子単体で出来ているので、水素原子核の流れを特に「陽子線」と呼び、炭素原子核の流れを「炭素イオン線」と呼んでいます。

同センターは2001年に設立され、陽子線で2003年から、炭素線では2005年からそれぞれ治療を始めています。「陽子線」と「炭素イオン線」の両方での治療ができる国内唯一の施設で、既に6千人以上を治療し、患者数は放射線医学総合研究所(千葉市)に次いで国内2位となっています。

「炭素イオン線」の出力を現在の320メガボルトから375メガボルトに向上させ、体表から16cmまでだった粒子ビームを21cmまで届かせる予定です。電子ビームが体表から20cm程度届けば、体のほぼ全部位への照射が可能になり、深部にある前立腺がんや膵臓(すいぞう)がんにも対応できることから、治療の幅が大きく広がるとしています。

5月1~6日、出力向上のため施設の改修工事を実施し、炭素イオン線治療、陽子線治療ともに休止しますが、同7日からは陽子線だけで治療を再開します。また、炭素イオン線は従来の出力のままで6月10日ごろから治療を再開し、国の許可を得るなどして11月ごろから、向上した出力で炭素イオン線治療を始める方針です。

このほか、同センターは8月にも、抗がん剤を動脈に注入して患部へ効果的に届けるための血管撮影装置の使用を開始し、主に肝臓がんに対して粒子線と抗がん剤を併用してより高い治療効果を目指します。

なお、粒子線治療を受ける場合、「陽子線」治療、「炭素イオン線」治療とも、先進医療(国が認める混合診療)が適用されますので、粒子線治療費(288万3千円)以外は、健康保険診療となり患者の自己負担総額は約300万円位となります。

スポンサード リンク
?看護師コンテンツ一覧
[↑]ページの先頭へ

運営者・お問い合わせ  プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.